[音] | オウ |
[訓] | まがる |
まげる | |
まげて | |
むじつのつみ | |
むだに |
《意味》
【枉駕】おうが
相手の来訪を尊敬していう語。御来駕。
「枉駕の栄に浴す」
「枉車」「枉顧」
わざわざ、駕を枉げて(=乗り物の方向を変えて)来る意から。
【枉駕来臨】おうがらいりん
わざわざお越しいただきまして、ということ。人の来訪に対して敬意を表す語。
「駕を枉げて来臨す」が書き下し文。
【枉屈】おうくつ
【枉顧】おうこ
相手の来訪を尊敬していう語。御来駕。
「枉車」「枉賀」
貴人がわざわざ乗り物の方向を変えて自分の方を顧みる意から。
【枉死】おうし
罰せられたり、思いがけない事故にあったりして死ぬこと。非業の死。
「無念の枉死を遂げる」
「横死」とも書く。
【枉尺直尋】おうせきちょくじん
大きな利益を得るために小さな犠牲を払うこと。
「尺」も「尋」も長さの単位で、一尋は八尺。一尺を枉げて八尺をまっすぐにするという意から。
「尺を枉げて尋を直くす」が書き下し文。
「因小失大」「貪小失大」
【枉法】おうほう
法をまげて解釈すること。都合のよいように法をまげて適用すること。
【枉法徇私】おうほうじゅんし
規則をまげて私利私欲にはしること。
「法を枉げて私に徇う」とも読む。
【枉げて】まげて
無理に都合をつけて。しいて。是が非でも。相手に願うときに使う。
「この件、枉げて御承知下さい」
「曲げて」とも書く。
【枉げる】まげる
「曲げる」とも書く。
【冤枉】えんおう
無実の罪。冤罪。ぬれぎぬ。
「冤枉を雪ぐ」「冤枉を晴らす」
【駕を枉げる】がをまげる
身分の低い者を、貴人がわざわざ訪問する。
転じて、「訪問する」「来訪する」の尊敬語。
【矯枉過直】きょうおうかちょく
物事を正そうとしても度を超えてしまえば、かえって新たな偏向や損害を招くたとえ。
曲がったものを直そうとして力を入れすぎて逆の方向に曲がる意。
「枉れるを矯めて直きに過ぐ」
「矯枉過正」「矯角殺牛」「庇葉傷枝」